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【石炭】

輸入炭課税措置の早期実施は困難 (14/08/28)
2014/9/3
中国【石炭】

 国務院が現在ゼロ関税の輸入炭に対して新たに課税措置を公布し、石炭輸入関税を3%にするとの風聞が伝わっているが、課税措置の早期公布は難しいと見られる。国務院と発展改革委員会は7月より、石炭市場の安定を確保するため政策を次々と公布し、その中には炭鉱の生産能力超過生産の禁止、大型炭鉱の生産制限、下半期の2億トンの石炭減産などの措置が含まれている。輸入炭については、発展改革委員会は《石炭経営監督管理弁法》において低品質石炭の輸入を明確に禁止し、9月1日より施行することになった。中国国内の石炭需給が様変わりし、政府の石炭輸出入政策にも変化が生じつつある。輸入炭に対する課税の情報も続々と流れているが、横琴石炭取引センターが複数のチャンネルから得た情報によると、市場動向から見て輸入炭に対する課税は必然の流れになるが、課税措置の早期の公布と施行は極めて難しい。

 発電所にとっては、輸入炭を調達することは、発電コストをカット出来るだけでなく、国内炭価格調節の梃子になり、石炭企業との交渉においても重要なカードになる。石炭輸入関税は電力企業の利益に影響するので、政策を実施に移す前に電力集団の意見を十分に考慮する必要がある。横琴石炭取引センターが発電所側から聞いた情報によると、政府は主な輸入炭需要家の意見を聴取しているところである。現在の石炭輸入関税は暫定関税であり、状況に応じて撤廃や改訂が可能である。輸入税が最恵国輸入税率にまで引き上げられない限り、WTOの関税規約に抵触することはない。国家税関輸出入税則によると、中国の最恵国に対する石炭輸入関税の税率は3〜6%であり、ASEAN加盟国に対する税率はゼロである。

 (生意社 8月28日)