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【石油・天然ガス】

中露天然ガスパイプライン東ルートのロシア国内区間が着工 2018年に完成へ (14/09/02)
2014/9/3
中国【石油・天然ガス】

 9月1日、中露天然ガスパイプライン東ルートのロシア国内区間「シベリアの力」起工式典がロシア連邦サハ共和国の首都ヤクーツクで執り行われ、ロシアのプーチン大統領、中国の張高麗副首相が式典に出席した。

 中露天然ガスパイプライン東ルートのロシア国内区間は全長2,680キロ、黒龍江省黒河から中国へ入る。2018年には完成して中国への天然ガス供給を開始する。環境対策を迫られている北京・天津・河北地区や受入能力の高い長江デルタ、パイプライン沿線の中国東北地区が主な市場になる。同パイプラインは当初5年間でガス供給量を50億m3から300億m3へと徐々に増やし、6年目以降は年間380億m3を供給する。契約期間は30年。

 中国国際問題研究基金会の高級研究員であり、エネルギー外交研究センター主任の王海運氏によると、今回のパイプライン着工は、東方の市場開拓がますます差し迫った課題になっているロシアにとって大きな戦略意義を有し、一方、エネルギー輸入の多元化を進める中国にとってもポジティブな意義を有する。また、中国石油大学国際石油政治主任のパン昌偉教授は、今回のパイプライン着工はロシア極東地区のガス田開発の加速と現地の経済社会発展を促進するとともに、中国の経済発展にも強力な動力源を注入すると指摘する。

 なお、9月1日には中国石油天然ガス股フェン公司(PetroChina)総裁の汪東進とGazprom社長のミレルはヤクーツクにおいて天然ガスパイプライン東ルートの実施と西ルート事業の始動について会談を行い、詳細な時期と進度を確定した。

 (中国能源網 9月2日)