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【石油・天然ガス】

シェルが四川省でのシェールガス事業規模を縮小へ (14/09/13)
2014/9/18
中国【石油・天然ガス】

 中国で初めてシェールガス生産物分与契約を結んだシェルは四川省でのシェールガス事業規模を縮小すると発表した。これは当面の中国のシェールガス開発の縮図でもある。一方、国家能源局は600〜800億m3と設定していた2020年のシェールガス生産目標を300億m3に下方修正していた。

 2012年3月、中国石油天然ガス(CNPC)とシェル中国勘探生産有限公司は生産物分与契約に調印し、両社は四川盆地の富順−永川鉱区においてシェールガスの探査、開発、生産を進めることになった。この鉱区は約3,500平方キロ、CNPCが外国企業と生産物分与契約を結んだ初めてのケースになった。

 四川と重慶は現在中国で最も大きいシェールガス生産エリアであるが、シェルの当初の予想と異なり、四川省のシェールガス事業は遅れを取っていた。開発において真っ先に直面した問題は水源である。同鉱区は人口が多く、水源汚染問題も軽視できなかった。加えて、ガスパイプラインの利益配分も一連の難題になった。

 「シェールガス採掘の中核技術は水平井の掘削と水力破砕法であり、水資源に対する条件が極めて高い」とアモイ大学中国エネルギー経済研究センターの林伯強主任は指摘する。シェールガスは頁岩層に賦存する非在来型天然ガスであり、シェールガスを採掘して商業化と経済収益を実現するには水平井のような特殊な掘削技術とフラクチャリングのような坑井仕上げ技術を要する。

 シェールガス開発は不確実性が高いため、国家能源局はこれまで600〜800億m3としてきた2020年のシェールガス生産目標を300億m3に下方修正していた。

 (捜狐財経 9月13日)