オーストラリアのメディアは最近、オーストラリアの対中石炭輸出に中国の輸入関税免除が適用されるとの見通しを報道している。石炭は鉄鉱石と並ぶオーストラリアの最も重要な輸出資源であり、オーストラリアの石炭輸出の中で中国への輸出は非常に大きいウエイトを占めている。中国は先週、石炭輸入関税を回復したが、このことはオーストラリアに極めて大きな影響を及ぼす。アナリストは今回の措置について、中国政府が苦境に陥っている中国の石炭生産企業の救済を企図したものと見ている。

　世界第2の経済大国である中国の石炭輸入規模はオーストラリアの輸出規模のほとんど3分の1を占めている。今年6月までの1年間にオーストラリアが輸出した原料炭の約4分の1を中国が購入し、総額は55億豪ドルに達した。また、オーストラリアが中国へ輸出する一般炭は総生産量の5分の1を占め、輸出総額は35億豪ドルに上る。中国の石炭輸入税がオーストラリアに及ぼす影響は想像するに余りある。一方、もう一つの主要石炭輸出国であるインドネシアは、ASEANと中国が調印した自由貿易協定により、石炭関税が免除されている。

　（新浪財経 10月22日）