「今後新たに建設する石炭火力発電設備の排出水準は標準炭換算で300g/kWh以下にしなければならない」。APEC首脳会合会期中の対外ブリーフィングにおいて、国家能源局の譚栄堯監管総監が表明した。中国は今後、エネルギー消費総量に占める石炭の比率をより一層引き下げることになる。2020年には石炭の比率を62％以下に引き下げ、一次エネルギー消費総量を標準炭換算で48億tceに抑え、石炭消費総量を42億トン前後に抑える。

　近年、中国のエネルギー構造の最適化が進んでおり、石炭消費の主要部分を占める発電用石炭の比率は徐々に低下している。これまで「遍く場所に開花」していた分散型石炭火力発電は大型基地と大型ルートに集約されることになる。譚栄堯監管総監によると、国家能源局はすでに12本の「西電東送」送電ルートの建設計画を部署している。完成すると、北京・天津・河北、長江デルタ、珠江デルタの各地区の受電需要を2020年まで賄い、これらの地区の石炭消費を標準炭換算で1億トン以上減らすことになる。これは、汚染物の排出に起因する大気汚染を減らすことにもつながる。

　（北京日報 11月10日）