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【エネルギー発展戦略行動計画】風力発電補助金は逐次廃止 9ヵ所の大型風力発電基地を建設へ (14/11/20)
2014/11/27
中国【新エネルギー】

 《エネルギー発展戦略行動計画(2014〜2020年)》は、送電と現地の消費、集中式と分散式の開発を並行して進めるとの原則に照らして、再生可能エネルギーの速やかな開発を進め、2020年には一次エネルギーに占める非化石エネルギーの比率を15%にすることを打ち出している。第13次5ヵ年規画において風力発電は再生可能エネルギーの中でも「主役」を張るようになることは間違いない。一方、アナリストによると、再生可能エネルギー価格のさらなる市場化が進められ、国は風力発電や太陽光発電に対する補助金を徐々に廃止することになる。

 今回の行動計画は、2020年には一次エネルギーに占める非化石エネルギーの比率を15%にするとしている。ICISエネルギー研究センターの李莉総監によると、15%の目標については、再生可能エネルギーの発展速度が相対的に遅いことを考慮に入れなければならない。なぜなら、全体的な産業発展を進める上でより些末な問題を具体化しなければならないからである。今回の計画は水力発電開発を積極的に開発することも打ち出している。大型水力発電基地建設を推進し、各地の状況に応じて中小型水力発電所の開発を進め、揚水式発電所の計画と建設を展開して、水資源の総合利用を強化する。2020年には在来型水力発電設備を約3.5億kWにする。一方、2020年の風力発電設備の目標は2億kW、ソーラー発電は1億kW前後になる。中国能源網の韓暁平首席情報官によると、再生可能エネルギー発電の中で水力発電はシェアが相対的に安定し、再生可能エネルギーの15%の比率目標を確保する上で重要なファクターになる。

 また、行動計画が2020年に風力発電の系統連系価格を石炭火力発電に相当するようにし、太陽光発電価格を電力グリッドの小売価格に相当するようにするとしていることは注意を要する。このことが何を意味するのかについて、韓暁平氏は「風力発電と太陽光発電価格が徐々に市場と一体化することになれば、国の補助金は廃止されるに違いない」と指摘する。

 行動計画は風力発電の発展について、「発展に力を入れる」という表現を用いており、水力発電の「積極的に開発する」やソーラー発電の「発展を加速させる」とは異なっている。業界筋の見方によると、風力発電は最早単なる「代替エネルギー」ではなく、未来の再生可能エネルギーの中で「主役」を張ることになるだろう。

 行動計画は、酒泉、内蒙古西部、内蒙古東部、河北省北部、吉林省、黒龍江省、山東省、新疆ハミ、江蘇省の9ヵ所に大型現代的風力発電基地及びそれに付帯する送電プロジェクトの計画と建設を重点的に進めることを提唱している。また、南方と中東部地区に重点を置いて、分散型風力発電の開発に力を入れるとともに、洋上風力発電の開発を着実に進めることになる。

 10月末に開催された2014年北京国際風力大会において、国家能源局新・再生可能エネルギー司の李鵬副処長(副課長)は、風力発電の地位は現在の「代替エネルギー」から第13次5ヵ年規画期には徐々にエネルギー消費の主体としての地位に変化すると表明していた。

 「分散型は将来の風力発電開発の重点になる。分散型の開発と電力グリッドの技術改良によって、電力グリッドの分布と需要のアンバランスを有効に解決することが出来る。このことはクリーン・エネルギーの発展にとって重要な意義を担っている」と韓暁平氏は述べた。

 (証券時報網 11月20日)