中国税関統計によると、10月の一般炭輸入量は前月比11.8％増えて1,246.8万トンに達したが、うちロシアからの一般炭輸入量は130.2万トンに達し、前月比73％もの激増になった。1〜10月のロシアからの一般炭輸入量は1,267.1万トン、総輸入量の7.6％を占め、インドネシア、オーストラリアに次いで第3位になった。

　政策的影響により5大電力集団及び浙能、粤電、華潤、神華の一般炭輸入量は制限を受け、同時に水力発電の持続的な出力増のため発電用石炭需要が低迷し、10月のインドネシア炭輸入量は前月比で24.9％減少して553.8万トンになり、豪州炭は8.5％減少して483.3万トンになった。こうした状況にありながらロシアが中国への一般炭輸出量を大幅に増やした主な原因は、ロシアがウクライナ情勢の影響を受けてアジア太平洋地区への輸出を増やしていることにある。しかもロシア炭の価格は国内炭や主要競争相手である豪州炭よりも優位にある。横琴石炭取引センターの予測では、11月には豪州とロシアからの一般炭輸入量が下がり、一方、中国国内炭価格の上昇により、関税を免除されているインドネシア炭の価格優位がますます際立ち、11月にはインドネシア炭輸入量は反発する。

　（和訊網 12月2日）