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中国
【石炭】

中国の石炭消費が低成長期に入るも石炭の主体的地位は変わらず (15/01/09)
2015/1/15
中国【石炭】

 専門家によると、中国経済の発展が「新常態」(ニューノーマル)に進み、石炭は消費減速期に入るものの、依然として中国の経済発展を支える主要エネルギーであり続ける。石炭はクリーンな利用が可能であり、スモッグ対策を脱石炭化のみに依存するのは合理的ではない。中国煤炭工業協会の張宏副事務局長によると。2014年の中国の石炭輸入量は約2.8億トンに達し、2013年に比べて若干減少する。石炭消費の伸び率は2013年と横ばいになる見通しである。また、今後一定の間も石炭消費総量は若干増加するものの、伸び率は大幅に低下する。

 中国の経済発展を支える上で石炭は代価の最も低いエネルギーになる。中国は世界最大の石炭生産・消費国にして輸入国でもある。通関統計によると、2013年の中国の石炭輸入は3.3億トン、前年比の伸び率は13.4%になったが、2012年の30%近くもの伸び率を大きく下回った。中国煤炭情報研究院の黄盛初院長は「中国は、石炭は多いが、石油に乏しく、天然ガスは不足している。当然ながら輸入は可能ではあるが、石油と天然ガスだけに依存して中国経済の発展を図ることは、第1に安全性に欠け、第2に経済的に受け入れ難い」と指摘する。

 中国経済の発展が「新常態」に進む中で、石炭消費は低成長期に入り、伸び率は10年前の約10%から3%前後にまで下がる。しかし、中国の主要エネルギーとしての石炭の地位を短期間で改変することは難しい。石炭はクリーンな利用も可能であり、スモッグ対策を脱石炭化のみに依存するのは合理的ではない。石炭火力発電は改修によって煙塵排出量を天然ガス発電よりも低くすることも可能である。国家能源局の呉新雄局長によると、中国は今後クリーン・エネルギーの発展とエネルギー構造の最適化を進めることになる。

 (中国産業研究網 1月9日)