1. HOME
  2. 中国 【石炭】

中国
【石炭】

中国の2014年の石炭輸出は574万トン (15/01/15)
2015/1/25
中国【石炭】

 税関総署が1月13日に発表した統計によると、2014年の中国の石炭輸出量は575万トン、前年比23.5%減になり、11年連続の前年割れになった。石炭輸出額は6.95億ドルで、前年比34.5%下がった。

 中国の石炭輸出は2003年に過去最高の9,385万トンを記録したが、それ以降10年余りにわたって、輸出量は年々低下してきた。低下の主な原因は、中国政府が石炭輸出を抑制して急増する国内需要を賄うため、石炭輸出にかかる還付税を撤廃するとともに関税を課税したことにある。

 中国政府は2006年9月に輸出還付税を撤廃し、輸出関税を逐次増加させた。2006年8月には全ての炭種を対象に輸出関税を10%に引き上げ、その結果、中国の石炭は国際市場において優位を失った。

 2013年の中国の石炭輸出は731万トン、前年比19.9%減になり、2008年の輸出量4,543万トンをはるかに下回った。

 財政部は昨年12月16日、全ての炭種の輸出関税を2015年1月1日より3%に引き下げると発表した。これにより中国の石炭輸出はある程度促進されるが、国際市場の供給過剰や中国石炭企業の高い生産コスト、運輸コストなどを考えると、中国炭はオーストラリアやインドネシア等の石炭輸出大国と比べると、依然優位に立つことはできず、輸出量を大幅に増加させることは難しい。加えて、財政部の通達は輸出枠の撤廃や輸出企業の資格制限緩和には言及していない。現在、石炭輸出の資格を有するのは神華、中煤、山煤輸出入及び五鉱集団の4社に限られている。

 なお、中国の石炭の主要輸出先は日本、韓国、台湾であり、これら3ヵ国への輸出量の合計は総輸出量の98%を占める。

 (匯能資訊 1月15日)