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中国
【新エネルギー】

河北省でオウレンボク植林 バイオディーゼルの生産拡大を計画 (08/01/14)
2008/1/15
中国【新エネルギー】

2007年、河北省でオウレンボクが5万ムー植林された。オウレンボクは「ディーゼル樹」とも称され、種から精製するバイオディーゼルは一般の軽油に極めて近い。河北省では今年も5万ムーのオウレンボクが植林される見込み。

 河北省のオウレンボクの植林は中国のバイオマスエネルギー開発計画の一部である。中国は2006年にバイオエネルギー基地の建設をスタートし、国家林業局は中国石油天然ガス集団(CNPC)と提携して、5年以内に600万ムーのエネルギー林モデル基地を全国に建設することになった。2007年は7省で100万ムーの建設を進めたが、河北省のオウレンボクもその1つであった。

 2007年9月に国家発展改革委員会(NDRC)が公布した「再生可能エネルギー中長期発展計画」は、2010年に再生可能エネルギー消費量をエネルギー総消費量の10%前後とし、2010年には15%とするとしている。うちバイオディーゼルの年産量は200万トンになる。

 タイワンアブラギリ、オウレンボク、コウヒジュの種をバイオディーゼルに精製する技術は比較的成熟しており、この数年、中国では年産1万トン以上のバイオディーゼル工場が次々と完成している。

 オウレンボクは河北省の山間区に多く分布しており、天然のオウレンボクは30万ムーに上る。林業部門はオウレンボクの植林を平野部にも広げたが、平野部での生育も良好であるので、今後は河北省平原地区の休閑地でもオウレンボクの植林が進められるだろう。

 河北省ではバイオマスエネルギーをバイオディーゼルに精製する企業も興り始めた。河北省望県は5,000万元の外資を利用して工場建設の準備を進めている。唐山市や館陶県も建設準備を進めており、武安、晋州、石家荘の製油所はすでに完成して操業を開始している。

 河北省林業部門によると、河北省は2010年までバイオエネルギー原料基地100万ムーを建設して、バイオディーゼル原料を年間6万トン供給することになる。2010年には300万ムー建設して原料50万トンを供給し、2050年には1,000万ムー建設して原料500万トンを供給する。

 国家林業局の試算によると、バイオマスエネルギーとして利用できる原料は全国で約3億トンに上り、油料樹木の植林面積は400万ヘクタールを超える。種の含油量が40%以上の植物は154種、果実の生産量は400万トン以上になる。

 中国の荒山・荒地は5,400万ヘクタール以上あり、さらに、塩害地、アルカリ土壌地、砂地や旧鉱山、旧油田などの、農耕には適さないが特定のエネルギー林の生育に適している土地は1億ムー近くもある。

 (中国石化新聞網 1月14日)