最新通関統計によると、2014年の中国の一般炭輸入量は1億9,858万トン（瀝青炭・亜瀝青炭・褐炭含む）、前年比6.34％の減少になった。中国の一般炭輸入が前年比でマイナスになるのは2008年の金融危機以来である。

　一般炭の輸入が減少したのには、中国政府が国内の生産過剰と石炭企業の赤字を緩和するために採った一連の措置が大きな背景にある。また、国内の石炭在庫の高止まりや川下の需要の軟調も輸入業者の積極性に影響を与えた。

　石炭価格の下落が続くなか、石炭企業の70％が赤字に陥っており、そのため中国政府は国内の重点発電所に対し2014年以降4ヵ月にわたって一般炭の輸入を2,000万トン減らすよう求めた。

　加えて、2014年10月5日より中国政府は一般炭に対して6％の輸入関税を課税することになった。さらに今年1月からは輸入炭に対して以前よりも厳格な品質検査基準を適用している。

　通関統計によると、2014年12月の中国の一般炭輸入は1,725万トン、前年同月比28.27％減になった。また、2014年の中国の褐炭輸入量は6,401万トン、前年比6.2％増になったが、12月の輸入量は553万トン、前年同月比29.6％減になった。なお、2014年の中国の一般炭輸出は260万トン、前年比31.74％減であった。

　（和訊網 1月27日）