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【石油・天然ガス】

2014年の天然ガス消費の伸び率が10年来の最低に 需要がさらに萎縮 (15/02/13)
2015/2/17
中国【石油・天然ガス】

 中国石油経済技術研究院が発表した《2014年国内外石油ガス産業発展報告》から、2014年における中国の天然ガス消費伸び率が10年来の最低に止まり、需要がさらに萎縮していることが分かった。専門家は天然ガス価格改革が焦眉の急であると提言する。

 《2014年国内外石油ガス産業発展報告》によると、天然ガス消費量は長年にわたり10%以上の伸び率を維持してきたが、昨年の消費量は約1,830億m3、前年比8.9%増に止まり、伸び率は目に見えて下がった。金銀島天然ガスアナリストの朱穎新氏はその原因について、国際原油価格と天然ガス価格の下落が続いているが、国内価格は過去の法律に拘泥して上昇傾向にあり、天然ガスは価格競争力に乏しいため、殆どの企業はクリーンな天然ガスを使用するよりも石炭を使用しようとするからであると指摘した。

 朱穎新氏は自動車用や化学工業用の天然ガス価格は極めて高く、ガスボイラーであれ、ガス発電であれ、採算が取れず、石炭を使用する方が割に合うと指摘する。また、中国石油天然ガス(PetroChina)のガスサービスステーションの建設件数を例に挙げて、天然ガス需要は徐々に萎縮しつつあるとした。

 国家発展改革委員会は2013年と2014年にそれぞれ2回、天然ガス価格を引き上げ、今年も3回目の値上げが行われることになる。しかし、国際石油ガス価格が依然低迷していることを考えると、中国国内の天然ガスが予想よりも早く供給過剰になる公算である。《2014年国内外石油ガス産業発展報告》の予測によると、今年の中国の天然ガス見掛け消費量は2,000億m3、伸び率は10%足らずになる。中国能源網の韓暁平首席情報官は、現行の天然ガス価格算定モデルを見直すことが焦眉の急であると言う。

 (中国広播網 2月13日)