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【石炭】

中国の石炭消費量と生産量の低下がグローバル石炭市場に打撃 (15/02/28)
2015/3/4
中国【石炭】

 《ウォールストリートジャーナル》2月26日付報道によると、中国の昨年の石炭消費量と生産量が14年ぶりのマイナスになったことは、グローバル石炭市場に打撃を与える最重要のファクターの一つになる。最新統計によると、世界最大の石炭生産国である中国の昨年の石炭生産量と消費量は3%近い減少になった。このことは中国も他の諸国と同様に、汚染を減らすことに成功するとともに石油ガス価格の下落から利益を得ていることを物語る。但し、このような傾向は世界の石炭企業にとっては暗澹たる見通しになる。西側諸国の石炭市場の崩壊に瀕するこれら石炭企業は中国の石炭輸入が救いの星になることを望んでいたからである。

 中国はすでに「石炭ピーク」のターニングポイントに近づいている。数十年にわたる大量消費を経て、今後は石炭消費量の長期的な低減期を迎えることになろう。こうした変換はすでに連鎖反応を生み始めている。国際石炭価格は6年来の最低にまで下がり、中国国内の多数の炭鉱が閉鎖され、グローバル石炭企業も破産の危機に直面している。これまで多くの企業は中国の石炭消費が持続的に増加すると予想していたが、今やグローバル石炭市場は突発的、徹底的に変化することになった。中国政府が2月26日に発表した統計によると、2014年の中国の石油使用量は5.9%増え、天然ガス使用量は8.6%増えたが、石炭生産量は前の年に比べ2.5%下がり、消費量は2.9%下がった。石炭国際基準価格は50%近く下がっている。中国の鉄鋼産業の軟調に伴い、冶金用石炭の価格は2012年のピーク時に比べると55%下がった。昨年の中国の石炭輸入量は2013年に比べ10.9%下がった。

 石炭市場が直面する苦境は採鉱企業全体の苦境と軌を一にする。これまで多くの企業は中国の増え続ける石炭需要を賄うため増産を続けてきたが、その結果、供給過剰を招くことになった。

 (人民網 2月28日)