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【エネルギー全般・政治経済】

中国がエネルギー分野における今年の5大重点工作を明確化 (15/03/06)
2015/3/11
中国【エネルギー全般・政治経済】

 国家能源局の努爾・白克力(Nur Bekri)局長は、2015年は第12次5ヵ年規画目標の任務を達成する最終年度であり、第13次5ヵ年規画期におけるエネルギーの発展を図る鍵になる年にもなると述べ、エネルギー産業については次の5つの面で重点工作を適切に進めなければならないと指摘した。

 (1) エネルギー中長期戦略規画を策定する。2030年頃を二酸化炭素排出ピークとし、2030年には非化石エネルギー消費の比率を20%とすることを基準として、2030年までのエネルギー生産・消費革命戦略を策定するとともに、エネルギー発展第13次5ヵ年規画及び石炭、電力、石油・天然ガス、原子力発電、再生可能エネルギー、科学技術装備等の専門規画を起草する。

 (2) シルクロード経済ベルトエネルギー生産・消費革命行動計画を策定する。シルクロード経済ベルト沿線においてエネルギー資源が集中する省・自治区に重点を置き、グリーンエネルギー実証ベルトとエネルギー生産・消費革命実証ベルトの創出について研究する。

 (3) エネルギー生産・消費革命実験を展開する。エネルギー資源の豊かな地区と主要消費地区から1〜2の典型的な省・自治区・直轄市を選定して実験を展開する。

 (4) 重要戦略プロジェクトを実施する。西南地区水力発電開発、原子力発電所建設、分散型エネルギー、非在来型及び海上石油ガス資源の探査・開発、クリーン・コールの開発利用、エネルギー分野のキーテクノロジーのイノベーション、主要分野のエネルギー消費方式の変革など重要戦略プロジェクトを実施する。

 (5) 福利民福を堅持しエネルギーの普遍的サービス水準を向上させる。2015年には全住民の電力使用を実現する。全国太陽光発電救貧調査を展開し、太陽光発電救貧計画を策定して、太陽光発電救貧工作を推進する。ガス化都市民生プロジェクトを実施し、都市の天然ガスパイプラインの建設を強化し、パイプラインがカバーする面積を広げ、天然ガス利用を広げる。新規天然ガスは民生用を優先する。

 努爾・白克力局長は、中国のエネルギー消費は中長期的に見て中・低速成長期に入り、2020年までの一次エネルギー消費の年平均伸び率は3.4%前後に下がり、2030年には2.3%にまで下がるとの見通しを示した。

 (新華社 3月6日)