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中国
【石炭】

国内炭価格の持続的下落でロシア炭の価格優位が消失 (15/03/12)
2015/3/18
中国【石炭】

 中国の国内炭価格の持続的下落などの影響で、2015年1〜2月の中国の綏芬河通商口のロシア炭輸入量はわずか4.53万トンに止まり、前年同期比90.96%もの減少になった。

 2015年1月1日より施行された《商品炭品質管理暫定弁法》では厳しい環境保護指標が規定されており、石炭輸入のハードルは高くなった。その上、国内炭価格の持続的下落により、ロシア炭の価格上の優位は失われた。さらに、2014年10月に中国は瀝青炭、原料炭やその他の瀝青炭など5種類の燃料に対するゼロ関税を撤廃し、3〜6%の最恵国関税を適用することになったが、このこともまた輸入炭に大きな衝撃を与えた。

 黒龍江出入境検査検疫局が発表した統計によると、1〜2月の綏芬河通商口の石炭輸入は662件、前年同期比90.91%減少し、輸入量は4.53万トンで、90.96%減少した。

 中国は世界最大の石炭消費国であり、2011年には日本を超えて世界最大の石炭輸入国になった。一方、ロシアの石炭は埋蔵量世界第2位であり、品種が揃っており、硫黄含有量が低い。2011年、黒龍江省は綏芬河鉄道通商口からのロシア炭輸入を開始した。輸入するロシア炭は当初は瀝青炭だけであったが、その後、原料炭、無煙炭、一般炭など様々な炭種に広がった。綏芬河鉄道通商口から輸入する石炭は、高品質の無煙炭と原料炭が72%を占め、低品位の瀝青炭(一般炭含む)が28%である。ロシアの無煙炭と原料炭は品位が高い、揮発分の含有量が低い、カロリーが高いなどの特長があり、煙塵や排気ガスの排出も低い。

 (中国能源網 3月12日)