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中国
【エネルギー全般・政治経済】

中国の経済減速で世界のコモディティ構造が変動 インドが石炭消費大国に (15/03/18)
2015/3/26
中国【エネルギー全般・政治経済】

 世界経済のエンジンである中国経済の減速がもたらす影響が次第に表れつつある。

 3月17日にシティグループが発表したコモディティレポートによると、中国の需要は向こう10年間鈍化が続き、世界のコモディティ需要の増加はインド、東南アジア、中東、ラテンアメリカ、アフリカ等の地区が牽引することになる。シティグループはこれら5つの地区を “Emerging 5”と名付けているが、“Emerging 5”によって中国経済の減速による影響を相殺するには不十分であり、そのため、コモディティ需要は軟調になる。

 シティグループのレポートによると、中国経済の減速によって最も大きい影響を受けるのは石炭と鉄鉱石である。中国の製造業とインフラ建設、不動産業が不振になるからである。中国と“Emerging 5”の石油消費の伸び率は2001〜2011年の4%から、2014〜2020年は2.7%に下がり、2020〜2025年には2.3%に下がる。一方、ベースメタル需要の伸び率は5%に上昇し、小麦消費量も上昇して2020年には0.9%になると予想される。

 シティグループによると、石油と天然ガス消費が増加する主な地区は中東になり、一方、インドは石炭消費大国になる。鋼材需要は中東、東南アジア、インド及び中国のいずれにおいても伸びる。

 ベースメタルについては世界の半分以上を占める中国の需要は動かないが、“Emerging 5”との差は縮まることになるだろう。

 「全体として、グローバル需要に対する中国の影響力は弱まり、周期的な変動幅が小さくなる」「価格はより一層安定的なものになる」とレポートは指摘している。

 (網易財経 3月18日)