国家発展改革委員会と国家能源局は3月23日、《電力運用調節の改善とクリーン・エネルギー発電の増出力・フル出力促進に関する指導意見》を通達し、各省・自治区・直轄市政府の所管部局に対し、年度電力量バランスを統一的に計画するに当たって、再生可能エネルギー電力全量買取保障制度を実施に移すべく措置を取るよう求めた。電力グリッドの安全と安定を前提に、再生可能エネルギー電力の全量買取を部署するものである。

　同意見書は、年度発電計画の策定に当たって、水力発電、風力発電、太陽光発電等のクリーン・エネルギー発電設備の余地を保留することや、クリーン・エネルギー電力の市場参入を奨励することを求めている。また、各省・自治区・直轄市政府の所管部局は年度電力量バランスの計画に際し、新規電力需要については原則としてクリーン・エネルギー電力の使用と区域外からのクリーン・エネルギー電力の受入を優先するよう求められるとともに、クリーン・エネルギーの増出力とフル出力を確保するため、石炭火力発電設備のピーク調整を行うことが推奨される。

　エネルギーの豊かな地区やクリーン・エネルギー発電設備の比率が高い地区など、新規電力需要によってクリーン・エネルギー発電の増出力とフル出力を確保できない場合は、市場化方式を採って需要家との間でクリーン・エネルギー電力の直接取引を行うことを奨励し、もってクリーン・エネルギー電力の最大限の受入を図る。北京・天津・河北地区、長江デルタ地区や珠江デルタ地区及びクリーン・エネルギーの比率の低い地区は年度電力バランス計画の統一的策定に当たって、新規電力需要についてはクリーン・エネルギー電力の受入を優先的に満たすものとし、地区外からのクリーン・エネルギー電力の受入比率を明確にするとともにこれを逐次高め、もって大気環境の改善を促進する。

　一部地区における水力発電、風力発電、太陽光発電の電力機会損失については、省・自治区間に跨る送電側と受電側の双方が電力需給及び送電ルートについて統一的に計画し、協議の上で年度送受電計画を確定し、もってクリーン・エネルギー電力の送電と受入を出来る限り増やすようにする。

　国家発展改革委員会の関係責任者によると、今回通達された意見書は、電力運用の調節を改善してクリーン・エネルギーの持続的で健全な発展を促進するとともに、間もなく始動する電力体制改革の地ならしを行うことが目的である。

　（経済日報 3月24日）