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【石炭】

中国の石炭輸入が大幅減 広西自治区が大量のベトナム炭を門前払いも (15/05/14)
2015/5/19
中国【石炭】

 石炭輸入量で第2位にある広西自治区の今年の輸入量は大幅な減少傾向を示している。ベトナムからの輸入無煙炭が環境基準を満たしていないため、第1四半期の輸入量は前年同期比94%減少した。中国が商品炭品質規制の新政策を公布して以来、市場に大きな変化が生じている。

 公式統計によると、今年第1四半期の広西自治区の石炭輸入量は543万トン、前年同期比35%減になり、輸入額は3.54億ドル、45%減になった。うちベトナム無煙炭の輸入量はわずか6万トンに止まり、前年同期比94%もの減少になった。

 今年1月、国家発展改革委員会は《商品炭品質管理暫定弁法》を公布し、輸入炭の灰分、硫黄分及びその他の有毒・有害物質の基準を詳細に規定するとともに、輸入炭のゼロ関税措置を撤回した。

 広西出入国検査検疫局によると、同局は《商品炭品質管理暫定弁法》の基準に適合しない輸入炭はすべて不合格として処理している。

 こうした措置のため、中国の石炭輸入は大幅に減少している。中国税関総署の発表した統計によると、2015年1〜2月の石炭輸入量は3,204万トンで、2014年1月の月間輸入量3,591万トンをも下回った。今年第1四半期の石炭及び褐炭輸入量は4,907万トン、前年同期比41.5%減少した。

 加えて、近年、中国の発電用石炭需要が徐々に減少に向かっている。特に南方地区は火力発電需要が軟調であり、発電用石炭需要は低迷している。広西自治区等は降水量が多く、水力発電が次第にリードするようになり、そのため火力発電が不振で、石炭消費量の減少をもたらしている。

 一方、中国の大手石炭企業は市場シェアを確保するため価格競争を展開しており、その結果、中国国内の石炭取引価格も大幅に下落し、輸入炭との価格差はわずかトン当たり10元前後に縮まり、輸入炭の価格優位は徐々に失われつつある。加えて、《商品炭品質管理暫定弁法》の施行により、低品質の輸入炭を購入する経済的リスクが大きくなった。

 広西検査検疫局によると、広西自治区東興通商口は先日、フッ素の環境基準を満たしていないことを理由に、1,200トンのベトナム炭を「門前払い」した。

 (中新社 5月14日)