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中国
【石炭】

中国のエネルギー構造に変化 石炭消費量が急速に低下 (15/05/15)
2015/5/21
中国【石炭】

 中国の石炭消費量は今年も引き続き減少し、地球のCO2排出削減にとっては大きな助けになる。

 グリーン・ピースがまとめた推計によると、今年1〜4月の中国の石炭消費は前年同期比8%減少し、CO2排出は5%減少した。これは英国の同時期のCO2総排出量に相当する。

 昨年、中国の石炭消費量は今世紀に入ってから初めてマイナスになり、その直接的な効果として、昨年のCO2排出は珍しいことに増加がストップした。国際エネルギー機関のレポートによると、同じような状況はこれまで経済危機後の1980年代初期、1992年や2009年に発生したことがある。

 もしこのような傾向が続くと、中国の今年の石炭消費とCO2排出の減少はあらゆる国の過去の記録を超えることになり、地球のCO2排出削減により大きい寄与を果たすことになる。石炭消費量の減少は中国の経済成長の鈍化と関係している。今年4月の中国の工業生産高の伸び率は5.9%に止まり、2008年の金融危機以来の最低を記録した。しかし、グリーン・ピースの見方によると、中国が石炭消費を大幅に削減している背景の一つとして、今年末に国連気候変動大会がパリで開かれ、各国は法的拘束力を有する合意に達しなければならないことがある。石炭消費の削減は中国が交渉に参加する上で助けになる。国務院が昨年公布した《エネルギー発展戦略行動計画(2014〜2020年)》も、2020年のエネルギー消費に占める石炭の比率を62%以下に引き下げることを打ち出している。グリーン・ピースのレポートは、中国はますますこの目標に近づいているとの見方を示している。

 (新浪財経 5月15日)