四川省を中国最大のシェールガス生産基地、体制と仕組みの実証基地及び重要装備製造サービス基地とすることを目標に、省科学技術庁の専門家チームが《四川省シェールガス産業技術発展ロードマップ》を完成した。

　四川省科学技術庁は2014年8月、産学研各機関を結集してシェールガス技術ロードマップの起草を部署した。起草作業は中石油西南油気田公司を中心に、西南石油大学、成都理工大学、中石化西南油気分公司、四川宏華石油設備有限公司、中国石油集団川慶試掘工程有限公司、自貢軽工業設計研究院有限公司、四川省環境科学研究院、四川省煤田地質工程勘察設計研究院等が参加した。技術ロードマップの起草に参加した専門家（いずれも高級工程師や副教授以上）及び各作業チームの人員は100人余りに上った。シェールガス技術ロードマップは省科学技術庁の10回余りにわたる作業協調会議と2回の実証を経て、4月29日、省政策決定諮問委員会の組織した専門家実証審査にパスした。

　起草に当たっては、国内外の成功の事例を参考に、四川省のシェールガス産業の実情と産業的特性に結びつけ、科学的な方法と管理制度を活用して「戦略性、前衛性、科学性、重要性、革新性、操作可能性」を備えたロードマップを策定した。同ロードマップは、四川省シェールガス産業の全体目標、産業目標並びに技術目標を明確にするとともに、産学研協同システムに基づき、資源の探査と評価、水平井の施工、水力破砕、ガス鉱床作業、地上建設作業及び安全・環境保護の5つのカテゴリーのコアテクノロジーを明確にしている。また、実験分析設備、探査モニタリング設備、坑井掘削施工設備、採掘設備、環境保護設備の5つの付帯設備の重点科学研究内容を明示している。

　ロードマップの策定は次の4つの面で重要な意義を備えている。

　(1) 四川省のシェールガス産業の発展を推進し、省のエネルギー構造の改善を促進して、エネルギーの安定供給を保障する。

　(2) シェールガス産業のキーテクノロジーを見出し、技術的障壁を打開してシェールガスの全産業チェーンの技術と設備の国産化を実現する。

　(3) 四川省シェールガス産業の欠如している部分と脆弱な部分を補完して関連産業の進歩を促す。

　(4) 四川省がシェールガス産業発展政策と科学技術イノベーション政策を策定する上で根拠を示し、参考に供する。

　シェールガス産業技術ロードマップの完成は四川省シェールガス産業が技術的優位を維持し、核心的競争力を増強する上で重要な意義を備えている。

　（新浪財経 5月20日）