1. HOME
  2. 中国 【石油・天然ガス】

中国
【石油・天然ガス】

中国が海外に建設した初の大型LNG生産基地が豪州で稼動 (15/05/26)
2015/5/29
中国【石油・天然ガス】

 中国海洋石油総公司(CNOOC)は5月25日、中国が海外に建設した初の大型LNG生産基地になるオーストラリアのカーティスプロジェクトの完成・稼動を発表した。また、同事業は中国が初めて海外LNG事業の上流・中流・下流の全産業チェーンに参加する案件になる。

 この事業により、中国企業はグローバルLNG産業チェーンにおいて、下流から上流に到るまでの開拓を実現し、従来の単純な買い手から資源開発も並行して進めることで、グローバルLNG産業における中国の地位を引き上げることになる。

 カーティスプロジェクトはオーストラリアのクィーンズランド州に建設され、世界で初めて炭層ガスをガス源とする大型LNG事業になる。炭層ガス確認埋蔵量と推定埋蔵量は合計3,500億m3に達している。

 中国はカーティスプロジェクトから20年間にわたり毎年360万トンのLNGが供給される。2015年1月より同プロジェクトの1号生産ラインからLNGがすでに延べ16隻にわたって引き渡されている。2号生産ラインが今年第3四半期に稼動すると、LNG年産能力は850万トンに達する。
 
 CNOOC傘下の気電集団は20億ドルを投入して、上流資産の25%の権益と中流の液化施設1号生産ラインの50%の権益を取得している。一方、CNOOC傘下の中海油能源発展株式有限公司は同プロジェクトのパートナーであるBPグループと、中国における17,4万m3の大型LNGタンカー建造に関して契約に調印した。造船業者は上海滬東中華造船廠である。

 「同事業の完成と稼動によって、LNGの生産と分配をめぐる中国の発言権は強まるだろう」とCNOOCの楊華董事長(会長)は言う。CNOOCは今後とも世界において競争力のある天然ガス資源を獲得し、中国の天然ガス産業の発展とクリーン・エネルギー供給に積極的に貢献する。

 (新華社 5月26日)