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中国
【石油・天然ガス】

国家能源局「天然ガス価格改革をさらに推進」(15/06/04)
2015/6/8
中国【石油・天然ガス】

 国家能源局は2014〜2015年の暖房期において天然ガス安定供給専門監督管理を組織的に展開し、好ましい成果を上げた。この専門監督管理は、国家発展改革委員会の《天然ガス安定供給の長期有効の仕組みの確立と保障に関する若干の意見》を具体化し、ガス使用ピークにおいて民生用ガスが影響を受けないようにすることを目的とする。

 今回の専門監督管理の重点内容は、関係企業の天然ガス供給の増加、天然ガスの合理的使用、天然ガス利用事業のガス源の確保、天然ガス需給モニタリング及び予報・警報等の状況などであり、北京、天津、河北、黒龍江、吉林、湖南、陝西、新疆、重慶を重点監督管理対象とし、北京、天津、河北は国家能源局定点監督管理省とした。

 監督管理状況を見る限り、天然ガス需給がタイトになる暖房期において、地方政府と関係企業はガス使用のピークシフト、工業用ガスの圧縮、LNGの調達等の措置により、ピーク期の天然ガス供給を有効に保障した。しかし、監督管理において問題も散見された。主に次の6つの問題が挙げられる。

 (1)ガス供給がタイトになる暖房期において工業用ガスを圧縮して民生用ガスを確保することが難しくなっている。
 (2)ガス貯蔵施設の建設が遅れ、ピーク調節能力が不足している。
 (3)「煤改気」(ボイラー燃料の石炭から天然ガスへの転換)のガス源確保については規範化が必要である。
 (4)天然ガス市場の管理と運用のシステムが未だ完備されていない。
 (5)緊急管理のさらなる強化と規範化が必要である。
 (6)天然ガス価格制度のさらなる合理化が必要である。

 監督管理において発見された問題をめぐって、国家能源局は次のように監督管理の建議を提出した。

 (1)市場システムの役割を十分に発揮させて、天然ガス資源の開発と利用を促進し、市場への供給を安定させる。
 (2)天然ガス備蓄システムの建設を急ぎ、ピーク調節能力を高める。
 (3)「煤改気」事業のガス源確保を規範的に展開する。
 (4)緊急管理を強化し、天然ガス突発事件に際しての供給保障能力を高める。
 (5)天然ガス価格改革をさらに推進する。

 国家能源局は今後も引き続き天然ガス安定供給の各種工作を進めて、天然ガスの合理的で秩序ある利用を促進し、民生用ガスの安全・安定供給を確保する。

 (中国能源網 6月4日)