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中国
【省エネ・環境】

炭素排出権取引市場が来年始動 当初は鉄鋼など6業種が対象 (15/06/29)
2015/7/6
中国【省エネ・環境】

 6月27日に開かれた第6回中国鉄鋼省エネ・排出削減フォーラムにおいて、国家発展改革委員会気候変動司の蒋兆理副司長は、2016年に全国炭素排出権取引市場を始動させると表明した。全国炭素排出権取引市場は、当初は電力、鉄鋼、非鉄金属、建材、化学工業の伝統的製造業及び航空運輸業で年間CO2排出量2.6万トン以上の企業が対象になる

 蒋兆理副司長は、2016年又は2017年に全国31の省・自治区・直轄市をカバーする炭素排出権取引システムを実現するよう努めると表明した。

 中国鉄鋼協会の副事務局長であり冶金鉱業規画研究院の院長でもある李新創氏によると、鉄鋼工業は炭素排出削減の重点になる。鉄鋼業は世界のCO2排出量の7%を占め、中国の鉄鋼業のCO2排出量は中国全体の約15%を占める。李新創氏は、2015年が低炭素発展のターニングポイントになり、2020年以降に実質的な変化が発生するとの見方を示した。

 中国は2013年6月から深セン、北京、上海、天津、広東、湖北、重慶の7ヵ所に炭素排出権取引市場を開設していた。炭素排出権取引実験の順調な進展に伴い、全国炭素排出権取引市場を速やかに確立することはますます差し迫った急務になる。2014年9月、国家発展改革委員会は《国家気候変動対応規画(2014〜2020年)》を公布し、炭素排出権取引を引き続き深化させ、全国炭素排出権取引市場を速やかに建設することを明確に打ち出した。

 (中国能源網 6月29日)