生産能力過剰によって石炭価格は一直線に下がり、石炭企業は深刻な赤字に陥っている。環渤海一般炭指数は10年来の最低を記録し、4割の減給を実施している石炭企業もある。こうした問題について、中国経済網の論説員である楊晨氏はテレビ番組「我財経」において、「市場経済、特に資源配置において政府は決して指導者ではなく、参加者、協調者であり、事業の許認可に過度に容喙すべきではない。石炭産業の生産能力過剰は手痛い教訓を残した。今後は市場にもっと積極的な基本作用を発揮するようにさせ、必要のない生産能力や事業を全面的に整理しなければならない」と述べた。
　
　楊晨氏は次のような見方を示した。政府はこれまでGDPのために、鉄鋼産業やセメント産業によって経済を牽引してきたが、環境汚染や生産能力過剰を全く考慮せず、そのため、過去の行政主導政策の過ちのツケを払わされている。地方政府はまず、経済繁栄の時期において将来可能性のある経済衰退に思い至ったかどうか、事業の許認可に際して将来起こり得る生産能力過剰のストレステストについて実証したかどうか、反省すべきである。

　（中国経済網 7月7日）