7月2日、中煤集団は韓国の商社と「昊華無煙炭の米ドルから人民元への決済通貨転換」に関して覚書に調印した。中国が石炭輸出の人民元決済で覚書を交わすのは今回が初めてであり、中国が石炭輸出を米ドルに代わり人民元で決済する時代が正式に始まったことを示すものになる。

　中煤集団はポスコを初め韓国企業と良好な協力関係を確立しており、両国間の石炭貿易は鉄鋼に集中している。中でも昊華の無煙炭輸出は最も大きい契約になる。今年6月、中韓FTAの締結から2日後、中煤集団と韓国企業は米ドルから人民元への決済通貨の転換に関して覚書に調印した。対象になったのは第3四半期の約1.04億元の石炭取引である。この覚書が執行されると、売買双方の兌換と外貨の差損を減らすとともに、決済サイクルを短縮することが可能になる。今後、契約価格が迅速に決定されるようになり、中国国内の相場に近づく。

　石炭輸出業務で他に先駆けて米ドル決済を放棄し人民元決済を採用するという大胆な実践によって、資源や貨物貿易で人民元決済が幅広く認知され受け入れられるようになる。中国と周辺諸国の間の資源貿易において米ドルへの依存を引き下げ、米国の政策によるリスクを回避する上でノウハウを蓄積することにもつながる。

　（炭鉱安全網 7月8日）