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【エネルギー全般・政治経済】

中国の2015年上半期の鉄道輸送量が1割減 2年連続でマイナスに (15/07/14)
2015/7/20
中国【エネルギー全般・政治経済】

 7月9日、中国鉄路総公司は上半期の輸送状況を発表した。2015年上半期の鉄道貨物輸送量は13.77億トン、前年同期比の減少幅は9.7%にまで拡大した。

 貨物輸送量の低下傾向は2年連続であり、減少幅も徐々に大きくなっている。2014年上半期の鉄道貨物輸送量は前年同期比3.6%のマイナスになり、2014年通年では4.7%のマイナスになった。そして、今年上半期には9.7%のマイナスになった。

 北京交通大学の趙堅教授によると、鉄道貨物輸送動向は中国全体のマクロ経済動向と関係している。鉄道貨物輸送の中で石炭と鉄鉱石の占める比率は高く、2011年は80%に達していた。現在はやや低下しているものの、依然70%前後を占めている。しかし、ここ2年、不動産投資熱の減退など固定資産投資の規模が下がり、そのため鉄筋やセメント、石炭や電力消費の面で生産が下がっている。

 また、中国工程院院士であり中鉄隧道集団の副総工程師である王夢恕氏の分析によると、鉄道貨物輸送は石炭、鉱石等の材料が主であり、貨物輸送量の大幅な低下は石炭や鉱石等の消費量の減少が関係している。工業が調整期に入り、多くの鉄鋼やセメント工場は閉鎖、移転、新規建設、設備更新等の問題に直面し、そのため生産材料の消費量が減少した。

 一方、鉄道旅客輸送量は1割近い増加傾向を示している。今年上半期の全国鉄道旅客輸送量は延べ12.17億人に達し、前年同期比9.1%増加した。

 (中国能源網 7月14日)