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中国
【石油・天然ガス】

「中国価格」を確立しグローバル市場天然ガス市場で発言権を強化せよ (15/07/31)
2015/8/5
中国【石油・天然ガス】

 上海石油天然ガス取引センターにおいてパイプラインガスやLNG等の銘柄の取引が始まった。取引規模の急速な拡大を促すとともに、天然ガスグローバル市場における中国の発言権の増強にとっても有利である。

 中国の第2四半期の天然ガス生産量の伸び率はわずか0.5%であり、2015年1〜5月の天然ガス輸入量も前年同期比6.4%増に止まった。伸び率が二桁にならなかったのは珍しいことであり、国内の天然ガス需要の軟調を意味している。中国は4月に「存量ガス」(2012年の実際の 使用量)と「増量ガス」(2012年の実際使用量からの増加分)価格を一本化して天然ガス価格決定方法を合理的なものにしたが、下半期は天然ガス価格の引き下げも実施されることになり、そうなれば、原油価格の大幅下落によって抑制されていた天然ガス需要も回復することになる。加えて、各地の大気汚染対策も絶えず強化されており、クリーン・エネルギーとしての天然ガスの優位が需要増を後押しすることになる。

 7月に上海石油天然ガス取引センターにおいてパイプラインガスやLNGの取引が始まった。同センターの運営が順調に進むと、価格形成の上で機能を発揮し、国内天然ガス価格は市場の需給関係を通して確定されることになる。一方、天然ガスグローバル市場における中国の発言権の増強にもつながり、「中国価格」によって天然ガスグローバル市場に影響を及ぼすことになる。

 (新浪財経 7月31日)