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中国
【石油・天然ガス】

中国の製油能力はすでに過剰 石油製品輸出が唯一の捌け口に (15/08/28)
2015/9/2
中国【石油・天然ガス】

 香港メディアの報道によると、中国には依然として巨大な石油需要があり、今年1〜7月の1日当たり原油輸入は670万BDで2014年の輸入量を64万BD上回った。

 しかしながら、輸入原油を精製した石油製品が海外へ再輸出される例が増えている。中国国内には膨大な国有製油能力があり、しかもなお拡張が続いており、生産量は中国国内の基本需要を上回っている。過剰生産量の唯一の捌け口になるのが輸出である。今年に入ってから現在に到るまでの中国の1日平均の石油製品輸出量は67万BDであり、原油輸入量の増加幅とほぼ同じである。Energy Aspectsによると、過去4ヵ月間のうち3ヵ月間において中国の石油製品輸出量が原油輸入量を上回った。

 中国は依然として通年では石油製品純輸入国になるが、石油業界の構造調整がこうした局面を変える可能性がある。中国の原油輸入はこれまで大手国有企業が独占していたが、今年初め、監督管理当局は民営企業が多数を占める小型製油所の原油輸入を許可した。シティグループのIvan Szpakowski氏の試算によると、これら小型製油所の追加原油輸入量は45万BDになるが、同時に中国の軽油とガソリン供給も増加する。中国は2016年には石油製品純輸入国へ転換すると、Ivan Szpakowski氏は言う。

 また、モルガン・スタンレーとスタンダードチャータード銀行のレポートによると、スポット市場を見る限りでは、原油価格はすでに安定し、最近数週間はやや反発した。その主な原因は世界第2位の石油消費国である中国が今年も原油の追加調達を行って戦略備蓄を補填することにある。

 (環球網 8月28日)