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【石油・天然ガス】

中露エネルギー・化学企業が1日で4件の協力協定に調印 (15/09/04)
2015/9/9
中国【石油・天然ガス】

 9月3日、中国のエネルギー・化学企業はロシア企業と4件の協力協定に調印した。

 まず、中国石油化工集団(SINOPEC)はRosneftとの間で《Russkoye油ガス田並びにYurubcheno-Tokhomskoye油ガス田共同開発協力枠組協定》に調印した。同協定に基づき、SINOPECはRosneft傘下の東シベリア石油ガス会社とチュメニ石油ガス会社の2社の49%の株式を買収する権利を得た。この2社はRusskoye油ガス田及びYurubcheno-Tokhomskoye油ガス田の開発ライセンスを有している。2ヵ所の油ガス田はいずれもRosneftの重点経営エリアに位置している。

 次に、Rosneftと中国化工集団(CHEMCHINA)は2件の協定に調印した。一つはRosneftが中国化工集団の子会社である中国化工油気株式有限公司(CCPC)の株式の30%を買収するというもの。これはRosneftが6月20日に発表した覚書の延長である。同覚書ではRosneftはCCPCへ毎月20万トンの原油の提供を1年以内に開始することになっていたが、今回の協定で数値が変更され、Rosneftは向こう3年以内にCCPCへ年間400万トンの石油を提供することになった。

 Rosneftと中国化工はFEPCO(極東石油化学会社)事業についてもMOUに調印し、中国化工はFEPCO事業の多数の株式を買収することになった。

 さらに、SINOPECは天然ガス加工並びに石油化学製品大手のシブール(Sibur)グループと戦略投資協定に調印した。SINOPECはシブールの株式を買収して同社の戦略投資家になる。

 SINOPECの王玉普董事長(会長)はシブールへの戦略投資について次のように表明した。シブールの資源と石油化学の一体化発展の方向性はSINOPECの主営業務との投合度が極めて高い。今回の戦略投資はSINOPECの海外戦略部署の全体的要請に適合するものであり、両社の持続的なパートナーシップは、SINOPECが石油化学製品の長期供給源の確保と多元化を進める上で助けになる。

 SINOPECの説明によると、シブールはロシア最大の天然ガス加工事業を保有、運営している。2015年8月現在、シブールはロシア各地に26ヵ所の生産施設を有するとともに、世界75ヵ国以上において、エネルギー・化学・日用消費財・自動車・建設等の大口需要家1,400社と従業員2万5,000人以上を擁している。

 (捜狐新聞 9月4日)