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【石炭】

神華集団が日本への石炭輸出再開に向け着実な一歩 (15/09/14)
2015/9/16
中国【石炭】

 神華集団は輸出規模を拡大する意向であり、日本への輸出再開に向け着実に歩みを進めている。

 神華集団のオフィシャルサイトによると、東北電力など日本の主要電力会社の代表団が8月末に神華集団を訪問し、神華煤炭販売集団と協力強化について検討を進めた。

 神華集団の韓建国副総経理(副社長)によると、神華は対日石炭輸出を高度に重視しており、新たな経済情勢と石炭貿易に直面する中、日本市場の再開と石炭輸出規模の拡大を希望している。

 日本の電力会社の代表は神華の石炭の安定した品質や供給を肯定的に評価し、神華集団のような大手クリーン・コール・サプライヤーとの協力を強化して、神華の石炭の使用規模を拡大したいとした。

 業界関係者によると、日本は原子力発電所の停止により、石炭輸入規模の拡大が促されている。

 中部電力と東京電力は10月1日までにエネルギー輸送・貿易業務を4月に設立した共同出資会社へ移すことになり、目下、世界での一般炭その他のエネルギーの調達を一本化するよう検討を進めている。新会社の一般炭輸入は年間8,500万トン前後になるだろう。

 中部電力と東京電力のサプライチェーンの統合は、グレンコアやリオ・ティントなどオーストラリアの一般炭サプライヤーとの定期的な石炭供給交渉にも影響を与えるだろう。

 石炭貿易業者は「神華は豪州炭と競争する意向だが、豪州炭の価格は依然下落している」と指摘する。

 業界のアナリストによると、豪州炭は主に日本や韓国へ輸出されている。中国が輸入関税を引き上げてから、オーストラリアはインドなど東南アジアの石炭市場に全力を上げおり、中国が短期間で東南アジア市場を奪還することは極めて難しい。

 なお、神華は8月に代表団を韓国の貿易業者や発電所に派遣し、陝西省神東県楡家梁炭鉱の石炭をFOB価格80ドル/トン(513元/トン)で売り込もうとしたが、韓国発電所のFOB価格は54ドル/トンであり、差は大きい。

 神華集団の上場公司である中国神華の2015年上半期の石炭輸出量は60万トンで、総販売量の0.3%を占め、前年同期比33.3%減少した。平均輸出価格は467.9元/トン、前年同期に比べ18.2%下がった。

 (中国煤炭資源網 9月14日)