米国エネルギー情報局(EIA)は過去10年余りの中国の石炭消費について、エネルギー量で換算すると発表された数字を14％上回っていたことを分析によって発見した。また、2000〜2013年の中国国内の石炭生産量も発表された数字を7％上回っていたことが分かった。

　一方、ドイツ銀行のロンドン駐在アナリストのMichael Hsueh氏はレポートの中で、中国内陸の産炭地区と沿海の工業地区を繋ぐ大容量・超高圧の送電線によって中国は再び石炭輸出国になると指摘した。

　ドイツ銀行は最近発表したレポートの中で、中国の石炭消費の伸び率の軟化傾向は今後ますます顕著になると指摘している。中国国内の炭鉱で生産した石炭を輸送する方が、遥かに遠い港湾から外国の石炭を輸入するよりもずっと便利である。

　2012年下半期以降、中国の各地の石炭在庫が上昇して石炭価格の変動が始まり、2013年に入ると、石炭の供給過剰が深刻化して、石炭産業は坂道をころがり続けることになった。

　発展改革委員会の発表によると、今年1〜7月の全国石炭生産量は21億トン、前年同期比5.3％減になったが、1〜6月の7.4％減に比べると減少幅は縮小した。中央財経大学中国石炭経済研究院ケイ（刑のつくりをおおざとに）雷教授によると、石炭生産量の減少幅が縮小したことは生産能力抑制の任務が依然困難であることを示している。

　石炭価格の持続的な下落は国内石炭企業の収益能力に直接的な影響を及ぼしている。今年1〜6月の全国の一定規模以上の石炭企業の利益総額は200.5億元で2012年同期のわずか10.5％であった。企業の赤字総額は484.1億元に達し、大中型石炭企業のうち70％以上が赤字に陥っている。

　アナリストの見方によると、神華の石炭輸出再開は政策動向を反映するものであり、中国政府は石炭輸出を奨励しつつある。神華が石炭輸出を再開することが出来れば、国内の生産能力過剰圧力を部分的に緩和することが可能になる。

　（騰訊財経 9月17日）