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中国
【石炭】

五里霧中の中国海洋石油SNG事業 (15/09/22)
2015/9/28
中国【石炭】

 業績が低迷する中、中国海洋石油(CNOOC)は1,000億元以上投じるSNG(石炭由来代替天然ガス)「北線計画」プロジェクトを進めているが、このプロジェクトは日増しに厳しくなる環境政策によって試練にさらされており、環境アセスメントの結果は未だ発表されていない。今後の見通しがどうなるかは依然未知数である。

 8月7日、環境保護当局はCNOOCのオルドス40億Nm3/年のSNG事業の環境アセスメント報告を受理した。CNOOCの石炭由来エネルギー「北線計画」は、この40億m3オルドスSNG事業、40億m3の大同SNG事業及び蒙西SNGパイプラインによって構成される。

 中国経営報の試算によると、40億m3のSNG事業の投資額は250〜300億元、蒙西SNGパイプラインは少なくとも200億元になり、合わせて1,000億元前後になる。CNOOCは在来型資源で中国石油天然ガス(CNPC)や中国石油化工(SINOPEC)と競争することが難しく、そのため非在来型資源の開発を重視している。

 しかし、環境保護当局は石炭化学工業の環境アセスメントに対する引き締めを強める傾向にあり、特に今年に入ってから石炭化学工業の環境アセスメントは軒並み壁に突き当たっている。7月には、環境保護部は新疆イリ新天の20億m3のSNG事業と山西●安の180万トンの石炭液化事業の環境アセスメント報告を承認しないと公告し、業界を震撼させた。

 今年5月、CNOOCの大同LNG事業の環境アセスメントが5月に環境保護部に提出されてから3ヵ月、環境保護部は度々専門家会議を開いて審議を続けているが、未だ最終結果は出ていない。

 多くのアナリストによると、資本支出を縮減しているCNOOCにとって、SNGの巨額投資は大きな圧力であり、環境アセスメントが順調にパスできなければ、SNG事業の前途は多難である。

 (中国煤炭資源網 9月22日)

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