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【原子力】

「華龍公司」が来年設立へ 中広核と中核の「華龍一号」技術と海外輸出を一本化 (15/10/23)
2015/10/23
中国【原子力】

 「華龍一号」の「走出去」(海外輸出)をより良く推進するため、中国は「華龍公司」の設立を準備している。中広核と中核がそれぞれ開発した「華龍一号」技術を統合し、「華龍公司」を設立する。「華龍公司」は将来「華龍一号」の海外における応用と開発の責務を負う。

 消息筋に対する「毎日経済新聞」の取材によると、中広核と中核はすでに設立準備チームを設けており、総経理(社長)も決まっている。「華龍公司」は来年発足し、本部は上海に置く。中広核と中核の出資比率は暫定的に5:5になる。

 2014年8月、国家能源局の主導の下に中核のACP100と中広核のACPR1000+の2種類の技術を統合し、「華龍一号」と名付けられた。但し、名称は同じになったものの、原子力発電の輸出は依然中広核と中核が競争していた。

 消息筋によると、国家能源局はすり合わせに取り組んでいるが、両社は安全システムなどキーデバイスのパラメータで依然違いがあり、真の意味の融合は未だ実現しておらず、海外市場でも両社が度々競合している。関係政府部門は両社の海外市場の範囲を区分したものの、海外市場の競合問題は未だ解決していない。

 中広核の海外市場は英国、ルーマニア、ウクライナやタイ、ベトナム等であり、中核はアルゼンチン、パキスタンやアフリカ、南アジア、西アジア等である。また、海外進出方式についても、両社は海外大手企業と提携する傾向にあり、「ナショナルチーム」を組織することはしていない。

 消息筋によると、海外市場での発展をより良く進めるため、両社の共同出資による海外事業公司に海外市場開発を一本化することで、当面の問題を解決することが可能になる。また、このことは所管政府部門の意向であり、国益にも合致する。

 (毎日経済新聞 10月23日)