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【エネルギー全般・政治経済】

五中全会の打ち出したGDP倍増目標 GDP年平均成長率6.53%で達成可能 (15/10/29)
2015/11/2
中国【エネルギー全般・政治経済】

 中国共産党第18期第5回全体会議(五中全会)公報は、新たな目標として2020年のGDPと都市農村住民の1人当たりの収入を2010年の2倍にすることを打ち出した。専門家によると、今後5年間の毎年のGDP成長率を6.53%にすることでこの目標は達成できる。

 国家統計局の統計によると、中国の2010年のGDPは40兆8,900億元であり、2020年にGDPをその2倍にすると、同年のGDPは81兆7,800億元になる。

 今年に入ってから、中国経済の成長率は低下し、今年第3四半期は6年ぶりに7%を割った。今後5年間のGDP成長率については様々な分析がなされているが、最近、李克強首相は中央党校での講演において、当面は2020年の小康社会全面完成に照準をあて、そのためには今後5年間、毎年のGDP成長率を6.53%にしなければならないと指摘した。

 この点について、国家発展改革委員会マクロ経済研究院の馬暁河副院長は、6.53%の経済成長によって、GDPを2010年の2倍にすることも含め、小康社会完成の目標を実現できると表明した。これは最低ラインであり、目標達成を確保するにはこの水準を維持しなければならない。

 馬暁河副院長は、目標実現は可能であり、経済成長には依然余地があり、投資と消費にはなおポテンシャルがあるとの見方を示した。

 国泰君安証券の首席エコノミスト林采宜氏は6.53%の成長率は理に適ったものであり、当面の情勢から見て、輸出は難しく、投資と消費に依存しなければならないと表明し、今後成長スピードは全体的に低下するが、構造の最適化が進み、第三次産業の比率がますます上昇するとした。

 国家情報センター経済予測部の祝宝良主任は、6.5%前後のGDP成長率を維持することで所定の目標を実現出来るとの見方を示し、たとえ6.5%の成長率を達成できずとも、6%の成長率によって雇用の安定を確保できるとした。

 (新浪財経 10月29日)