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【石油・天然ガス】

CNPCが製油所改修計画を始動 ロシア原油精製能力を拡大へ (15/10/31)
2015/11/9
中国【石油・天然ガス】

 総投資額57.8億元に上る中国石油遼陽石化分公司のロシア原油精製最適化効率向上プロジェクトが先日承認され、中国石油天然ガス集団(CNPC)は新たな製油所改修計画を始動することになった。これはロシア原油の輸入量拡大に対応して、ロシア原油をより効率的に精製することが目的である。

 遼陽石化分公司は中国で初めて1,000万トンのロシア原油のフル精製が可能な製油基地になる。

 CNPCの製油業務は国内の重質油の特徴に基づいて設計され、ロシア原油には余り適応していなかった。そのため、遼陽石化分公司は2012年に中国石油規画総院と協力して、ロシア原油に適した精製路線を研究し、3年余りの現場リサーチと技術論証を経て、その改修案がCNPCから承認された。

 計画案によると、遼陽石化分公司は57.8億元投じて、12基のプラントの新規建設と改修を進め、2018年9月には試験運転を行なう計画である。稼動後には石油コークスは40万トン近く減り、ガソリン生産量は204万トン増え、ベンゼン・トルエン・キシレン及び混合キシレンは57万トンの増産になる。製品構成の調整と最適化を実現して、高品質のロシア原油でより大きい収益を発揮できるようにする。また、原油供給をめぐる中露間の合意にも寄与する。

 2009年、中国とロシアは2011年から20年間、ロシアから中国へパイプラインによって年間1,500万トン、総計3億トンの原油を安定供給することを約定した。その後、中国とロシアは原油供給を増やす長期貿易契約に調印し、Rosneftは25年間、中国への原油供給を総計3.65億トンに増やすことを約定した。

 (新華網 10月31日)