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【石炭】

石炭価格下落の余地を利用して石炭と電力の価格連動の仕組みを完備 発展改革委員会が表明 (15/11/06)
2015/11/9
中国【石炭】

 国家発展改革委員会価格司の許昆林司長は11月5日、発展改革委員会のプレス発表会において、石炭価格の持続的下落に伴い、発展改革委員会は石炭と電力価格の連動の仕組みについてさらに完備するよう検討しており、案が熟してから所定の手続きに従って公布すると表明した。

 今年以降も石炭価格の下落が続き、11月4日時点で環渤海一般炭価格指数は379元/トン、前年同期比26.5%下落し、年初の520元/トンからも140元/トン近く下がった。一方、第1〜第3四半期の火力発電・コージェネレーションの上場企業41社の純益は603億元で前年同期より16%の増益になった。

 2012年から石炭の「黄金の10年」が終結し、石炭価格の下落が続いた。2012年12月、国務院は《発電用石炭の市場化改革の深化に関する指導意見》を通達し、石炭と電力価格の連動の仕組みを完備し、発電用石炭価格の変動幅が5%を超えた場合、年度を周期として売電価格に応分の調整を行なうことにした。

 その後、2013年10月と2014年9月の2回にわたって売電価格が引き下げられたが、これは石炭と電力価格の連動とは関係なかった。

 今年4月、発展改革委員会は《石炭火力発電の売電価格と工商業用電力価格の引き下げに関する通達》を出し、全国の石炭火力発電の売電価格を1kWh当たり平均0.02元引き下げ、工商業用電力価格を平均0.018元引き下げた。また、工業用と商業用の電力価格の一本化を全面的に推進した。

 許昆林司長によると、今年4月に売電価格の引き下げを行なったのは昨年の石炭と電力価格の連動によるものである。今年に入ってからも石炭価格の下落が続いており、発展改革委員会は石炭と電力価格の連動の仕組みについてさらなる完備を検討しているところである。石炭と電力価格の連動の仕組みは2004年の通達後に一度完備されたが、発動の時点や価格調整の根拠などの点で、今なお完備が待たれる。中国の発電用石炭価格指数はすでに確立されており、今後は毎月1回、価格指数を発表するよう実現に努める。

 「当面最も優先すべき任務は石炭と電力価格の連動の仕組みを完備することだ。石炭価格下落の余地を利用すれば、突出した構造的矛盾を適正に解決するこが出来る。目下検討を進めているところであり、案が熟してから所定の手続きに従って公布する」と許昆林司長は述べた。

 (人民網 11月6日)