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中国
【石炭】

第1〜第3四半期に上場石炭企業が1トン当たり平均17.2元の赤字 (15/11/06)
2015/11/12
中国【石炭】

 上場石炭企業が最近発表した第3四半期業績報告によると、上場石炭企業31社の中で赤字企業は14社に上り、45%を占めた。第1〜第3四半期の各社の石炭1トン当たりの平均純益はマイナス17.2元になり、前年同期に比べトン当たり26.9元、277.3%下がった。

 上場石炭企業の第1〜第3四半期の平均営業収入は182.4億元、前年同期比3.5%下がり、親会社に帰属する純益は平均11.5億元、前年同期比40.9%減になった。赤字企業と異常事態の企業を除くと、純益は前年同期比77%下がった。

 第1〜第3四半期の中国神華の純益は165.6億元に達し、業界全体の赤字を一手に食い止めた。中国神華以外は平均2.8億元の純赤字になった。

 赤字が深刻であったのは陝西煤業と中煤能源であり、第1〜第3四半期の陝西煤業の赤字は18.1億元、中煤能源は17億元近くに上った。

 上場石炭企業の第1〜第3四半期の石炭価格は平均357元/トン、前年同期より60元/トン、17%下がった。石炭1トン当たりの平均コストは281元/トンで、前年同期より33元/トン、9%下がった。

 第3四半期末の石炭企業の平均負債率は55%に達している。四川省最大の民営石炭企業である恒鼎実業は11月4日に満期を迎えた1.83億ドルの社債がデフォルトになった。

 石炭企業のキャッシュフローが悪化し、銀行が低コスト融資の対象から石炭業界を締め出し、石炭企業の資金調達コストは急騰している。産業の苦境が続くことになれば、低効率の生産能力が大量に市場から退出することになろう。

 産業が市場需要の収縮に直面し、衰退か低迷段階に陥っている状況では小企業が倒産、吸収合併、買収、破産、さらには閉鎖に到る。通常は大企業がM&Aの主体になり、小企業の衰退と消滅の過程で市場シェアを増やし、これをベースに収益の改善を実現することになる。

 (中国煤炭資源網 11月6日)