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【石炭】

中国の大手石炭企業の平均負債率は66.96% (15/11/06)
2015/11/12
中国【石炭】

 中国煤炭工業協会の路耀華副会長は、石炭企業は依然大きな経営難に直面しており、当面は供給過剰問題が突出すると表明した。石炭企業の利益は下がり、大手石炭企業の平均負債率は66.96%になる。もし70%を超えると経営リスクは大幅に高まることになる。

 現在、生産能力過剰、石炭価格の下落、突出した買い手市場構造のため、石炭企業の負債率は急速に高まり、特に原料炭企業は70%に達し、もともと殆ど赤字経営に陥っいぇいた石炭企業はますます資金繰りに窮している。

 「ここ2年、銀行は生産能力過剰企業、とりわけ石炭と鉄鋼企業に対する融資を引き締めており、多くの石炭企業は債券発行機関から信用格付けを引き下げられている状況にある」と華東地区の某銀行員は言う。

 石炭消費の萎縮、生産能力過剰、石炭価格の下落や銀行の融資引き締めの中、赤字経営に陥る石炭企業がますます増えている。「石炭価格には当面安定化する兆しがなく、赤字がさらに深刻化する可能性もある。企業のデフォルトの増加は避けられないかも知れない」と銀河証券の原料炭先物研究員である韓朝賓氏は指摘する。

 ここ2年、石炭産業全体の経営状況に好転の兆しは見られない。上場石炭企業の中期業績報告を見る限りでは、中国神華以外の上場企業の苦境は依然顕著である。マクロ経済に低落傾向が発生し、電力、鉄鋼、セメントなど石炭大口需要家は全体に弱含みであり、石炭産業に著しい影響を及ぼしている。

 赤字経営に陥る企業はますます増えており、企業の収益能力と投資能力は大きな試練にさらされ、建設中の事業への投資を先送りするケースもある。石炭の生産能力過剰を受けて、関係政府部門は違法建設の炭鉱に対する取締まりを強化し、承認を得ないまま着工していた炭鉱の建設が停止され、その結果、今年以来、石炭産業投資はますます下がっている。

 中国の構造的な生産能力過剰は基本的に中流と上流のプロセスで発生し、ローエンドの生産能力過剰という共通点があるが、石炭産業は正にその典型例である。相対的に合理的な港湾の石炭在庫水準や大同−秦皇島線の保守作業により、石炭企業は販売圧力が増大し、価格引き下げによる販促に追い込まれている。

 石炭の物流プロセスのボトルネックは徐々に打開が進み、一般炭の供給は極めて充足し、石炭の市場化度はますます高くなって、石炭価格に対する神華の影響力は往年に比べると弱まりつつある。その上、神華、中煤、同煤のいずれも今年度の販売目標を未だ達成しておらず、もし連合して価格を引き上げることになれば、市場シェアを一部失うことになる。短期的に石炭価格は頭打ちであり、未だに底が見えない。

 (国際煤炭網 11月6日)