消息筋は12月7日、「来年、イランから中国への原油輸出が大幅に増える」「イランは中国石油化工(SINOPEC)や珠海振戎とすでに合意に達している。2016年には珠海振戎はイランから平均24万BD(年間約1,250万トン)、SINOPECは26.5万BD(年間約1,380万トン)の原油を獲得する」と明かした。 消息筋によると、油価の持続的暴落を受けて、イランと中国の石油企業はイランから中国への2016年の原油輸出について早くから交渉と準備を進めていた。 ロイター電によると、中国は2016年に戦略備蓄原油の調達量を倍増させる可能性であり、イランはその重要な潜在的調達先になる。 消息筋によると、対イラン制裁の撤回により、同国の原油ポテンシャルは大幅に成長し、イランは直ちに石油採掘量を50万BD増やした。これは現在の輸出量の半分に当たる。イラン政府関係者によると、イランはここ2ヵ月、SINOPEC、中国石油天然ガス集団(CNPC)、中国海洋石油(CNOOC)や珠海振戎と交渉を進め、また、シェルとも協力している。 中国が原油輸入を大幅に増やす理由として、消息筋は「国際油価があまりも大きく下がり、中国国内の油田のコストを下回っている。そのため、中国が原油輸入を増やそうとするのも当然だ」と述べた。 一方、イランのザンギャネ石油相は9月、制裁撤回後に現行の280万BDの原油生産量から50万BD増やし、制裁撤回から5ヵ月後には100万BD増やすと表明していた。「追加の100万BDについて、イランは中国への輸出を増やす意向だ。なぜなら中国は輸入量の伸びが世界で最も大きいからだ」と言う。 中国にとって油価下落は原油輸入を大幅に増やす主要要因であり、SINOPECの関係者は「国際油価が1バレル40ドル近くに下がると国内のコストよりも低くなり、戦略備蓄に最適だ」と言う。 SINOPECの石油化学生産能力は2014年以降緩やかに拡大し、生産量は第1四半期の5,789万トンから第4四半期には5,921万トンに上昇している。今年第1四半期のSINOPECの石油化学生産能力は5,863万トンに下がったが、第2四半期は6,004万トン、第3四半期は6,110万トンに反発した。 2015年は中国のマクロ経済下降圧力が大きく、軽油需要の軟調が続いた。国内外の資源のバランスを取るため、中国は石油製品の輸出を拡大することが急務になり、特に2015年は軽油輸出量が大幅に増加し、第3四半期は前期比120%もの増加になった。一方、中国国内の原油生産量は年間1.8〜1.9億トンであるが、青海油田など油井当たりの生産量が低く、そのため、原油コストが国際油価を上回り、輸入する方が安くなっている。 中国が原油輸入を増やすのは、製油の他にも、戦略備蓄という目的がある。中国は戦略石油備蓄を数段階に分けて進めており、最終目標を5.5億バレルとしている。 来年、中国は戦略原油の買入規模を倍増させることになり、石油市況を一定程度支えることになろう。 ロイターは5名のアナリストの観点とロイターの収集したデータから、中国政府が2016年には戦略石油備蓄に7,000〜9,000万バレルの原油を追加すると予想している。これは中国の輸入量の2週間分に当たる。但し、SINOPECの関係者や前出の消息筋はいずれも7,000〜9,000万バレルの見積もりは過大であるとしている。 (捜狐財経 12月9日)
消息筋は12月7日、「来年、イランから中国への原油輸出が大幅に増える」「イランは中国石油化工(SINOPEC)や珠海振戎とすでに合意に達している。2016年には珠海振戎はイランから平均24万BD(年間約1,250万トン)、SINOPECは26.5万BD(年間約1,380万トン)の原油を獲得する」と明かした。
消息筋によると、油価の持続的暴落を受けて、イランと中国の石油企業はイランから中国への2016年の原油輸出について早くから交渉と準備を進めていた。
ロイター電によると、中国は2016年に戦略備蓄原油の調達量を倍増させる可能性であり、イランはその重要な潜在的調達先になる。
消息筋によると、対イラン制裁の撤回により、同国の原油ポテンシャルは大幅に成長し、イランは直ちに石油採掘量を50万BD増やした。これは現在の輸出量の半分に当たる。イラン政府関係者によると、イランはここ2ヵ月、SINOPEC、中国石油天然ガス集団(CNPC)、中国海洋石油(CNOOC)や珠海振戎と交渉を進め、また、シェルとも協力している。
中国が原油輸入を大幅に増やす理由として、消息筋は「国際油価があまりも大きく下がり、中国国内の油田のコストを下回っている。そのため、中国が原油輸入を増やそうとするのも当然だ」と述べた。
一方、イランのザンギャネ石油相は9月、制裁撤回後に現行の280万BDの原油生産量から50万BD増やし、制裁撤回から5ヵ月後には100万BD増やすと表明していた。「追加の100万BDについて、イランは中国への輸出を増やす意向だ。なぜなら中国は輸入量の伸びが世界で最も大きいからだ」と言う。
中国にとって油価下落は原油輸入を大幅に増やす主要要因であり、SINOPECの関係者は「国際油価が1バレル40ドル近くに下がると国内のコストよりも低くなり、戦略備蓄に最適だ」と言う。
SINOPECの石油化学生産能力は2014年以降緩やかに拡大し、生産量は第1四半期の5,789万トンから第4四半期には5,921万トンに上昇している。今年第1四半期のSINOPECの石油化学生産能力は5,863万トンに下がったが、第2四半期は6,004万トン、第3四半期は6,110万トンに反発した。
2015年は中国のマクロ経済下降圧力が大きく、軽油需要の軟調が続いた。国内外の資源のバランスを取るため、中国は石油製品の輸出を拡大することが急務になり、特に2015年は軽油輸出量が大幅に増加し、第3四半期は前期比120%もの増加になった。一方、中国国内の原油生産量は年間1.8〜1.9億トンであるが、青海油田など油井当たりの生産量が低く、そのため、原油コストが国際油価を上回り、輸入する方が安くなっている。
中国が原油輸入を増やすのは、製油の他にも、戦略備蓄という目的がある。中国は戦略石油備蓄を数段階に分けて進めており、最終目標を5.5億バレルとしている。
来年、中国は戦略原油の買入規模を倍増させることになり、石油市況を一定程度支えることになろう。
ロイターは5名のアナリストの観点とロイターの収集したデータから、中国政府が2016年には戦略石油備蓄に7,000〜9,000万バレルの原油を追加すると予想している。これは中国の輸入量の2週間分に当たる。但し、SINOPECの関係者や前出の消息筋はいずれも7,000〜9,000万バレルの見積もりは過大であるとしている。
(捜狐財経 12月9日)