1. HOME
  2. 中国 【原子力】

中国
【原子力】

第13次5ヵ年規画期には原子力発電開発に重点を置いてCO2排出を削減 (15/12/21)
2015/12/21
中国【原子力】

 12月12日、「地球管理と国家責任」と題する国際シンポジウムにおいて、世界エネルギーカウンシル(WEC)中国国家委員会元副事務局長の李隆興氏は、中国が次期5ヵ年規画において石炭消費の削減と原子力発電の重点開発を明確に打ち出していることを明らかにした。李隆興氏は次のように表明した。

 現在発生しているスモッグはあまりにも多くの場所で石炭を使用していることが直接関係している。CO2排出と汚染を減らすことは世界的にも引き受けなければならない責任である。2035年には世界の温室効果ガスの中でエネルギー産業から生じるガスが3分の2を占めることになる。エネルギーは依然として地球の気候問題をもたらす鍵である。エネルギーの開発と利用によって温室効果が強まるという流れはこれからも続き、世界のCO2排出量は20%増え、気温は工業革命以前に比べ3.6℃上昇する。

 排出削減とエネルギー構造最適化の重点はエネルギー消費に占める石炭のシェアを抑制することに置かれる。中国の次期5ヵ年規画は石炭消費を削減することをすでに明確に打ち出しており、中国のエネルギー消費に占める石炭の比率は2011年の68%から2035年には33%に下がると予想される。今後5年間、中国は原子力発電を重点的に発展させることになる。

 新エネルギーを発展させるには、まず利益構造を調整することが不可欠である。例えば、大連紅沿河原子力発電所が全て完成すると660万kW規模になり、その1日の発電量は貨物列車22〜25便で輸送する石炭による発電量に相当する。しかしながら、新エネルギーの誕生によって新たな問題も生まれる。原子力発電所が完成すると、10数社の石炭火力発電所が閉鎖になって労働者が解雇されると、こうした人々の雇用が新たな問題になる。

  (?楚網 12月21日)