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【石炭】

電力価格引き下で石炭産業に圧力 実体産業には恩恵 (15/12/24)
2016/1/5
中国【石炭】

 中央経済工作会議は2016年に構造的改革を推進することを強調し、電力価格を引き下げて市場化改革を推進すること、石炭と電力価格の連動の仕組みを完備すること、物流コストを引き下げ、流通体制改革を推進することを打ち出した。

 報道によると、石炭と電力価格が連動されると、第1に全国の石炭火力発電の売電価格は1kWh当たり約0.02元引き下げられる。第2に、商業用と工業用電力価格の一本化が実行されると、全国の商工業用電力価格は平均約0.02元引き下げられ、企業の負担が軽減される。第3に、価格引き下げによって生じる余裕を生かして、天然ガス発電価格や脱硝、除塵、超低排出等の環境保護電力価格など顕著な構造的矛盾を適正に整理して、省エネ・排出削減と大気汚染対策を促進することになる。

 電力価格の引き下げによって電力事業の利益が圧縮され、石炭産業にも改めて圧力がかかるが、石炭の供給過剰状況には変わりはない。しかしながら、下流の産業、特にエネルギー多消費産業は電力コストが下がるため、利益率が上がる見込みであり、非鉄金属、鉄鋼、セメント、化学などエネルギー多消費産業の収益水準が改善される可能性がある。とりわけ電力コストが40%近くを占める電解アルミ産業が最も大きい恩恵を受ける。もっとも、電力価格引き下げはエネルギー消費の大きい産業だけでなく、実体産業全体にも恩恵を及ぼすと分析する専門家もいる。

 (騰訊網 12月24日)