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中国
【石油・天然ガス】

中国が原油輸入先の多元化を実現 (15/12/28)
2016/1/5
中国【石油・天然ガス】

 最新通関統計によると、中国がサウジアラビアやリビアなどOPEC諸国から輸入する石油はすでに大幅に低下しており、一方、ロシアとブラジルからの輸入が増加している。

 中国の2010年から2015年10月の月別石油輸入統計を見ると、中国の輸入先多元化計画がすでに成果を上げていることが分かる。中国の石油輸入依存度は上昇が続いているが、2012年中頃に70%近くに達していたOPECからの輸入のシェアは2015年10月には55%に下がった。イラクからの輸入は増加したものの、サウジアラビアとイランのシェアはここ5年間低下が続いている。また、リビアは中国への石油輸出を停止した。その他の輸入先はロシア、ブラジル、コロンビア、オマーンである。

 米国はシェールオイルとシェールガスが盛んになって、中東、西アフリカやラテンアメリカに対する石油依存を下げており、これらの地域の石油輸出国は米国以外の買手を求めることになった。また、これら諸国は欧州の需要の低減によっても中国やアジアの市場を指向することになった。

 供給過剰の石油市場において中国の選択肢は増えた。制裁が撤回されると、イランの石油輸出が増え、競争がますます激化するに違いない。

 (中国石化報 12月28日)