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中国
【石炭】

発展改革委員会が石炭と電力価格連動の完備を通達 (16/01/03)
2016/1/8
中国【石炭】

 国家発展改革委員会は12月31日、《石炭と電力価格連動の仕組みの完備に関する通達》を示達し、新たな連動の仕組みを2016年1月1日より実施することにした。

 通達は連動の仕組みについて次のように規定している。

 石炭と電力価格の連動による電力価格の調整は中国発電用石炭価格指数に依拠し、1年度を周期として、国家発展改革委員会が一律に部署し、省・自治区・直轄市がその実施に当たる。連動の仕組みに基づいて調整した売電価格と小売電力価格の適用時期は毎年1月1日とする。中国発電用石炭価格指数は2015年9月に国家発展改革委員会価格モニタリングセンターや秦皇島石炭取引市場等の機関が確立したものであり、毎月公表されている。中国発電用石炭価格指数は各省がモニタリングした発電企業の到着価格を主としつつ環渤海一般炭価格指数など影響力の大きい市場モニタリングデータも取り入れることによって形成され、5000キロカロリー一般炭を代表規格品としている。

 2014年の発電用石炭平均価格を基準石炭価格とし、原則として2014年の発電用石炭価格に対応する売電価格を基準電力価格とする。今後は毎回石炭と電力価格の連動を実施し、発電用石炭価格と売電価格はそれぞれ基準石炭価格と基準電力価格に比較して試算を行う。

 石炭と電力価格の連動は、周期内の発電用石炭価格と基準石炭価格の間の変動幅30元/トンを発動ラインとし、150元/トンを切断ラインとする。石炭価格の変動が30元/トン以内である場合、コストの変化は発電企業が受け入れ、連動の仕組みを発動しない。また、石炭価格が150元/トン以上変動した場合、その部分については連動させない。石炭価格の変動が30〜150元/トンの場合、その部分について等級別退行連動を適用する。つまり、石炭価格の変動幅が大きくなればなるほど、連動の比例係数が小さくなる。

 連動の計算フォーミュラは開示する。売電価格の調整後はフォーミュラに従って小売電力価格に対し応分の調整を行う。うち商工業用電力価格については応分の調整を行い、その水準は石炭火力発電設備の売電量、その他の電源の売電量、域外からの電力融通量や省エネ・環境保護電力価格等のファクターに基づいて調整する。民生用及び農業生産用の電力価格は相対的安定を維持する。

 石炭と電力価格の連動の仕組みを完備すると同時に、電力価格の市場化に向けた改革も推進し、電力市場の整備を加速することや競争的プロセスの電力価格の自由化を徐々に進めることも堅持しなければならない。電力市場での取引に参加する電量の電力価格は取引の当事者双方の自主的な協議によって確定する。

 石炭と電力価格の連動の仕組みを実施する上で公開と透明を期することは、社会の期待を合理的に導き、石炭と電力市場の安定を促進する上で有効である。

 (中国政府網 1月3日)