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神華がインドネシアのクリーン・コール発電事業を相次いで落札 「走出去」戦略で大きな打開を実現 (16/01/11)
2016/1/15
アジア【電力】

 2015年11月19日、中国神華は2×350MWのインドネシア南スマトラ1号IPP事業を落札し、12月15日には神華国華電力が2×1000MWのジャワ7号IPP事業を落札した。中国神華のクリーン・コール発電がわずか2ヵ月の間に熾烈な競争を相次いで勝ち抜いたことになる。中国神華能源株式有限公司の王樹民副総裁は今回の落札について「国家『一帯一路』が唱導する『走出去』(対外進出)戦略に神華が呼応した重大なブレークスルーであり、同時に中国のエネルギー設備製造業の海外進出に対して得難いチャンスをもたらすものだ。今回の落札は中国の電力設備輸出額20億元近くに波及する」と表明した。

 インドネシアは中国の「海上シルクロード」の重要な一環であり、総人口は2.55億人に上るが、電力設備容量は5,358.5万kWしかなく、1人当たりではわずか0.21kWに過ぎない。インドネシアの電力不足は深刻である。

 神華は8年前からインドネシアで事業を展開し、2008年には神華国華が南スマトラ発電所に着工し、2011年に稼動させた。

 今回落札した南スマトラ1号事業は総投資額約7億ドル、インドネシア国営電力公社(PLN)の2015〜2019年35,000MW電力開発計画事業の一つである。同事業はBOO(Build・Operate・Own)方式を採用、中国神華とLPE社が2×300MW山元発電所の投資と建設を担当し、運営も行う。また、発電所から電力グリッドへの275キロボルト送電線や関連施設の投資と建設も行う。

 (経済参考報 1月11日)