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【エネルギー全般・政治経済】

まとまりつつあるエネルギー行政改革構想 (08/01/31)
2008/2/1
中国【エネルギー全般・政治経済】

 現在進められているエネルギー部の新設など中国の新たなエネルギー管理体制について、国家発展改革委員会能源研究所の周大地所長、社会科学院米国研究所の羅振興博士、中国現代国際関係研究院世界経済研究所の陳鳳英所長、国家電力監督管理委員会政策法規部の孫耀副主任等の専門家による構想がまとまりつつある。識者の構想するエネルギー管理体制の骨子は次のようになる。

 国家発展改革委員会エネルギー局を基盤にエネルギー部を新設し、国家エネルギー指導小組は残す。エネルギー部の下に準中央省庁クラスのエネルギー業界監督管理機構を設ける。エネルギー管理体制は、国家エネルギー指導小組−エネルギー部−電力監督管理委員会、煤鉱安全監察局及び新設の石油、天然ガス等の業界監督機構のラインとする。

 エネルギー部の新設に当たっては、(1) 政策立案と監督管理を分離する、(2) マクロ管理を堅持する、(3) サービスを根本とする、(4) 権力を相対的に集中させる、の4原則に則る。

 エネルギー部と、発展改革委員会その他の国務院の部・委員会との関係については、まず発展改革委員会の職責を明確化する。発展改革委員会の機能をマクロ経済管理と発展戦略の策定に限定し、発展改革委員会の各部局に分散しているエネルギー管理機能をエネルギー部に帰属させる。国土資源部、国家安全生産監督管理総局等のエネルギー管理に関する専門機能については、分析をした上で、これら機構の保留、新設、強化、移管、解体などの措置を取り、改めてエネルギー部との間で専門化された分業と相互補完の体制を形作る。

 エネルギー部新設の課程においては、次の2点に注意しなければならない。第1に、エネルギー部と国務院のその他の部・委員会との関係については境界を明確にし、合理化を図るべきである。エネルギー部の権限が十分でなければ、本来あるべき役割を発揮できないからである。第2に、エネルギー部の職責に制限を加えて、機構の肥大化や権限の濫用を防止し、エネルギー部が新たな利権機関になることを防止すべきである。

 (亜博経済 1月31日)