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中国
【石炭】

石炭産業の脱生産能力が人員削減の壁に直面 (16/01/21)
2016/1/29
中国【石炭】

 石炭産業の諸政策を実施に移すには、石炭主要生産省が脱生産能力に力を入れるかどうかが大きな鍵になる。2015年の全国石炭生産量の地区別比率は東部8.2%、中部37.1%、西部52.7%であり、中でも山西・陝西・内蒙古・寧夏の4つの省・自治区の石炭生産量は全国の65%以上を占める。 

 山西省は3回にわたる石炭資源統廃合を経て「大炭鉱時代」に進んでおり、老朽化生産能力をさらに淘汰する余地は限られている。山西省の石炭産業の従業員は100万人近くに上るが、うち山西省所属の5大石炭集団の従業員は70万人を超えている。

 2016年には山西省の石炭産業の脱生産能力は2つの大きな難題に直面する。まず、老朽化坑井の退出を誘導し、無効な生産能力を減らさなければならない。国有炭鉱の退出の仕組みは未だ公布されていないため、大量の資源、すなわち間もなく枯渇する炭鉱やすでに枯渇している炭鉱が人員を整理することが出来ず、生産量が大幅に減少しながらも、赤字が一貫して増加し、経営維持は困難である。 

 もう一つは、「キョンシー企業」に引導を渡すことである。山西省には炭鉱が合計1,000ヵ所余りあるが、業界関係者によると、その中で生産坑井は半分余りに過ぎない。市況が急激に下がる中、一部の建設中の炭鉱は資金不足や中断の憂き目にあり、稼動してもすぐに赤字になるケースもある。 

 黒龍江省の状況も同じようなものである。2015年の黒龍江省の石炭生産量は約6,700万トンであったが、生産能力利用率は65%足らずでしかない。中でも龍煤集団の石炭生産量は黒龍江省全体の半分を占めているが、2014年末の同社の赤字は40億元を超えている。龍煤集団の孫永奎党委員会書記は、職員の保護が同社を悩ませる最大の問題である。

 (中国煤炭新聞網 1月21日)