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【省エネ・環境】

再生可能エネルギーにも「相対的過剰」傾向 (16/02/01)
2016/2/8
中国【省エネ・環境】

 国家能源局は1月29日、中国電力企業聯合会の2015年電力事業統計速報に基づいて統計を発表した。発表によると、全国の6,000kW以上の発電設備平均利用時間数は2015年も低下して3,969時間になり、前年比349時間下がって、1978年以降の最低水準になった。中国電力企業聯合会の分析によると、電力需要の伸び率の低下、全国の電力需給の緩和、一部地区の電力過剰や発電設備の急速な増加などの影響で向こう2〜3年は電力の供給過剰が続くことになる。一方、経済構造調整によって電力使用負荷のピークとオフピークの差が拡大し、また、非化石エネルギー発電の比率の急速な上昇によっても、電力システムのピーク調整能力が著しく不足して、石炭火力発電の利用時間数の持続的な低下と電力事業発展の質と収益の低下がもたらされる。

 火力発電の利用時間数低下のみならず、クリーン・エネルギーも楽観を許さない。統計によると、2015年末の全国の水力発電設備容量は3.2億kW、平均利用時間数は3,621時間であり、前年に比べ48時間下がった。また、2015年末の風力発電設備容量は1億2,934万kWに上ったが、平均利用時間数は前年より172時間下がって1,728時間になった。再生可能エネルギー発電の「相対的過剰」は主に再生可能エネルギーの尋常でない発展や発電所と電力グリッドの不調和に起因し、特に石炭火力発電の新規稼動が大きくなく「三棄」問題(水力発電・風力発電・太陽光発電の電力機会損失問題)が突出している黒龍江省、吉林省、雲南省などではこうした傾向がさらに顕著である。

 中国電力企業聯合会の王志軒事務局長によると、「三棄」問題を根本的に解決するためには、種々のエネルギーの価値とエネルギー企業間の利益分配についてスタンダードを確立し、エネルギーの商品として属性に立ち返ることが必要である。同時に各種電源と電源の間、電源と電力グリッドの間の相互協調を促進し、地域の電源の部署と消費市場、電力グリッドとピーク調整電源の計画を一本化しなければならない。また、風力発電と太陽光発電の発展については集中と分散を互いに組み合わせることを原則とし、短期的には分散式開発を奨励すべきである。そして、電力過剰が比較的大きい地区や「三棄」問題が深刻な地区は各種電源の新規建設を厳重に規制し、既存の過剰生産能力の消化に集中しなければならない。

  (中国光伏網 2月1日)