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【石油・天然ガス】

中国の天然ガス消費 2015年の伸び率が10年来の最低に (16/02/25)
2016/3/3
中国【石油・天然ガス】

 生産能力過剰を背景に、石油と石炭価格がいずれも下落しているが、クリーン・エネルギーである天然ガスもまた巨大な圧力を受けている。

 中国石油天然ガス集団(CNPC)経済技術研究院が先日発表した《2015年国内外石油・天然ガス産業発展報告》によると、2015年の中国の天然ガス消費の伸び率は10年来の最低を記録した。中国の天然ガス産業は資源過剰とインフラ不足の2つの側面からチャレンジに直面しつつある。

 CNPC経済技術研究院のレポートによると、2015年の天然ガス見掛け消費量は1,910億m3、前年比の伸び率は3.7%に止まった。中国国内の天然ガス生産量は1,318億m3、前年比の伸び率は3.5%であり、前の年に比べ3.1ポイント下がった。消費総量の伸び率の低下が進んだ一方で、対外依存度は依然上昇している。2015年の天然ガス輸入量の伸び率は4.7%になり、対外依存度は32.7%に上昇した。

 こうした消費の伸び率の低下と対外依存度の上昇の背後には、国内と国外の天然ガス市場価格の逆さやという現実がある。

 2000〜2013年の中国の天然ガス消費の年平均伸び率は16.1%に達し、需要の急速な拡大に刺激されて、各地の天然ガス投資も大幅に増加し、生産能力も応分の上昇を示した。一方、天然ガス生産量もここ10年の年平均伸び率は13%に上っている。しかし、こうした状況はここ2年間で変化が発生した。2014年の天然ガス消費の伸び率は8.6%に下がり、2015年はわずか3.7%に止まった。

 (中国能源網 2月25日)