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中国
【エネルギー全般・政治経済】

2015年のエネルギー消費が0.9%増 石炭消費は3.7%減 (16/03/01)
2016/3/9
中国【エネルギー全般・政治経済】

 国家統計局が2月29日に発表した《2015年国民経済社会発展統計公報》によると、2015年のエネルギー消費総量は43.0億tce(標準炭換算トン)になり、2014年の42.6億tceに比べ0.9%増加した。石炭消費量は3.7%のマイナスになり、エネルギー消費総量の66.0%を占めた。

 中国煤炭工業協会経済運行部副主任兼中国煤炭輸送販売協会副理事長の梁敦仕氏によると、2000年から2013年にかけて全国の石炭消費量は年平均2.18億トン、8.8%のペースで増加し、2013年の消費量は過去最高の42.2億トンに達したが、2014年には初めてマイナスになり、2.9%の減少になった。

 2015年以降も石炭消費量は低下が続き、1〜11月の消費量は35.3億トン、前年同期に比べ1.5億トン、4.6%減少した。また、1〜11月の発電用石炭消費量は約16.6億トン、6.2%減、工業用は5.8億トン、3.2%減、建材用は4.8億トン、8.2%減になった。化学工業用は2.3億トンで、一定の増加を示した。梁敦仕氏は2015年の通年の石炭消費量は約4%の減少になると予想している。

 北京理工大学エネルギー環境政策研究センターが発表した《第13次5ヵ年規画期及び2030年のエネルギー経済展望》は、中国の石炭消費量が2019年頃にピークに達するとの予想を示しており、これが中国のエネルギー転換の重要な一歩になると指摘している。

 なお、《2015年国民経済社会発展統計公報》によると、2015年の原油消費量は5.6%増、天然ガス消費量は3.3%増、電力消費量は0.5%増になった。水力発電、風力発電、原子力発電、天然ガス等のクリーン・エネルギー消費量がエネルギー消費総量に占める比率は17.9%になった。

 (国家統計局 3月1日)