1. HOME
  2. 中国 【石炭】

中国
【石炭】

神華集団が老朽化炭鉱の閉鎖と経営の多元化を加速 (16/03/04)
2016/3/4
中国【石炭】

 石炭産業の脱生産能力が加速している。

 中国最大の石炭企業である神華集団は2014年以降、12ヵ所の炭鉱を閉鎖した。

 神華集団は2014年以降、安全性に欠ける生産と低品質石炭の生産を整理し、能力超過生産を厳しく管理し、能動的に減産を進め、生産に要するエネルギー消費が高く、炭質が低く、潜在リスクや経営コストが高い炭鉱12ヵ所を相次いで閉鎖して、940万トンの生産能力を撤去した。また、2014〜15年には一部炭鉱に対して生産停止や生産制限措置を採り、傘下企業4社の10ヵ所近くの炭鉱の生産能力を圧縮して、2年間で累計9,500万トンの減産を行い、石炭販売量は2年間で1.7億トン以上減少した。

 神華集団の中核上場企業である中国神華の業績速報によると、2015年の営業収入は1,770.65億元、前年比30%の減収になり、純利益は161.45億元、56.9%の減益になった。

 もっとも中国神華は大幅減益になったものの、経営の多元化戦略を部署し、上場石炭企業の中で首位を維持し、同じく中央企業である中煤能源の業績をはるかに超えている。石炭以外では電力と鉄道輸送部門が神華集団の大きな柱になっており、2つの部門の利益を合わせると90%以上を占めている。

 一方、中煤能源は2014年の7億元超の黒字から2015年には上場以来初めての赤字に陥り、赤字額は23〜28億元になると見込まれる。

 (新浪財経 3月4日)